46. 転職に成功する人と失敗する人のほんのわずかな違い9選
何のことだろうと思ってサイトを開いてみましたら、大した内容もありません。何を偉そうなことを言っているのかと当初は思いましたが、おそらく「この会社の社員の実体験では?」と思うと、納得できる面もあります。(おそらく失敗して「この会社」に入った方のリアルな声でも拾っているのでしょう。)
少しお考え頂ければ誰でも判ることですが、今の日本社会に必要なのは、「転職に成功する」ためのアドバイスをしてくれる人ではなく、「キャリアで成功する」ためのアドバイスをしてくれる人です。それを踏まえて、某会社のサイトに書いていた「9選」について、当方の見解を以下に記します。
1.成功する人は、退職しないで転職活動を行う
→当たり前です。辞めるのは退職願1枚出せば済みますが、再就職はレジュメを出せば済む訳ではないことくらいは「あなたごとき」に言われなくてもみんな知っています。
2.成功する人は、退職する理由が明確である
→論理のはき違えです。退職する理由が明確なのではなく、正しくは、「本人の求めるものを実現するには退職せざるを得ないと第三者が納得できるストーリーが存在する」ことです。いくら退職理由が明確でも独りよがりでは誰も相手にしてくれません。ご注意下さい。
3.成功する人は、『必ず叶えたい条件』を必ず叶えている
→本気でこんなことを言うコンサルがこの世に存在するのでしょうか。こんな人ならわざわざ転職等しなくてもよいのでは・・・と思いますが。
4.成功する人は、あきらめてもよい条件を決めている
→ここまで来ると本当に「大丈夫か?」と心配になりますが、せめて「優先順位が整理できている」「事の優劣を決めることができる」といった言葉で記して頂きたいところです。また、人材紹介会社が「クロージング」(最終入社意志の判断を登録者=求職者に迫る場面)をしやすくするための「布石」のような気がしてなりません。
5.成功する人は、応募企業を1社に絞らない
→「応募承諾」の数を稼ぎたい人材紹介会社の理屈が見え隠れしますが、1社だけの応募で内定、入社し、成功したキャリアを積んでいる方は、当方が知っているだけでも無数におられます。
6.成功する人は、面接直前に必ずトイレに寄る
→ほとんど「やっつけ」です。トイレに行けば成功するという保証がどこにあるのでしょうか。科学的もしくは客観的に証明して頂きたいものです。
7.成功する人は、会う人すべてを面接官だと思っている
→あなたごときに言われるまでもなく、みんな心得ている「当たり前」のことです。
8.成功する人は、内定承諾前に必ず給料について確認する
→当たり前ですし、それよりもこれは介在する人材紹介会社も絡んでくることではないでしょうか。それとも、この人材紹介会社は給与交渉は全くしないつもりなのでしょうか。介在価値無しですね。
9.成功する人は、複数の手段を利用する
→ここだけは当方も同意します。
当方がコメントをするのも馬鹿馬鹿しい内容がほとんどですが、この程度のことしかアドバイスができない人材紹介会社ということなのかもしれません。一生の選択になりますので、にわか「コンサル」よりも、きちんと訓練を積んだキャリアカウンセラーに御相談をされるほうが好ましいのは明らかです。この手の人材紹介会社は求人情報収集のための手段までにしておくほうが無難です。