キャリアカウンセラーのメッセージ

「キャリア」「仕事」「就職・転職」に関する実情について、キャリアカウンセラーの立場から発信して参ります。

26. 仕事の喜び(6)

 「モノ」を作るエンジニアでも、前項のような「思い」で仕事をすれば、そこに達成や完成したときの「喜び」や「誇り」は計りしれないものでしょう。レジ打ちの女性でも、パチンコ店で働く女性の話でも、モノを作るエンジニアでも、(失礼な言い方ではありますが)どこにでもある仕事ですし、同じような仕事をしている方は無数におられます。

 同じ「仕事をする」のであれば、「何故、その仕事が存在するのか?」「何のために、誰の為にその仕事をするのか?」みたいな事に少しだけでも視線を向けると、違った働き方ができるかもしれません。仕事である以上「あなたを必要としている人」は必ず存在するはずですから。

 ところで、当方の知る限り、究極のサービスを提供し、且つ仕事の「喜び」や「誇り」を感じて仕事をしている方が集まる会社というのは、やはりオリエンタルランド社でしょう。無論その事業内容自体がそうさせるのでしょうが、ゲストに対するサービスやホスピタリティの徹底ぶりは見事というしかないと思います。

 しかし、このようなサービスが、例えば、人材紹介や再就職支援の場で実現できないものかと考えることは絵空事でしょうか。同業界の方には相談しても無駄なので協会や学会の先輩に相談してみたいと考える次第です。

 本日まで「仕事の喜び」に関することをいくつかのエピソードを交えて、当方の私見も交えて記載して参りましたが、特に難しいことを記したつもりはありません。

 そもそも、再々繰り返しますが、仕事とは、誰かの何らかのニーズに応えることであり、誰かに何らかの形で役に立っているわけなので、本質的には「喜び」を伴い「誇り」に思うべきものであるはずです。

 であるのに、勤務先に来談に来ら方々から、「仕事への様々な不満」に遭遇すると、求人案件を紹介する前に、「仕事の本質」について理解頂く必要があるのではと思いたくもなります。

 おそらくこれからのキャリアカウンセリングは「傾聴」に加えて、仕事の本質を理解頂くといった部分にまで踏み込んで登録者(=求職者)と接することが求められるのでしょう。正しい(何が正しいかは、人それぞれによって異なりますが)職業観の形成と、「仕事の本質」を理解頂く関わり方のノウハウが確立できれば、キャリアカウンセリングや(再)就職支援の展開、あるいは成果も大きく改善するものと期待して、今後も学会や協会での働きかけを行って参りたいとの「思い」を強くした次第です。


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