27. 「高い専門性をお持ちの方」を中心に転職支援を行うエージェント
このようなことを真面目に掲げている人材紹介会社が世の中にあるそうです。当方も来談者から話を伺い「何かの冗談だろう」と思いヤフーで検索しましたが実在していました。要はその人材紹介会社にとって
「ビジネスになりうる人」としか登録させませんよ
と宣言しているようなものです。まあ会社経営の立場からすると効率や生産性を追求した結果なのかもしれません。
が、誰でも分かることですが「高い専門性をお持ちの方」は、わざわざ人材紹介会社ごときを経由せずとも、人材紹介会社の「優秀な」コンサルタント様のお手を煩わせることをしなくとも、ご自身の人脈や商売関係などから独力で次の勤務先やポジションを見つけることができるものです。
さらに申しますと、
・「高い専門性を持たない方にご紹介できる求人もない。またその方々に必要な求人開拓をする能力もない。」
・「懇切丁寧なアドバイス、コンサルティング、カウンセリングよりも、『履歴書・職歴書の横流し』を得意とする。」
・「顧客企業から『高い専門性』を紹介するように言われているが、自社の登録者層にはいなくて非常に困っている。」
ということが容易に伺えます。よって、このキャッチコピーを見て、もし「高い専門性をお持ちの方」が該当人材紹介会社に登録しようものなら、
・「速攻で面談に呼ばれる」
・「取り扱い求人への応募を迫られる」
・「面接に行かされる」
・「内定を受諾させられる」
・「入社させられる」
ことに注力される「人材」としてロックオンされることを覚悟する必要があります。
加えて、もう一点ご注意頂きたいのが、「高い専門性をお持ちの方」の相手をできる方がその人材紹介会社に存在するかということでしょう。あくまでも当方の私見と業界の傾向ですが、いわゆる転職を前面に出す「エージェント」で、キャリアについて勉強している者は「皆無です。」
本ブログの最初のほうで申し上げた通り、この仕事は何の知識も何の資格も不要です。日本語が読めて、ある程度の忍耐力があれば誰でもできるからです。（勤続するかどうかは別ですが。）
ご登録されるのは自由ですが、本当に利用されるかどうかは、上記のような点をご注意頂く必要があるかと存じます。
