キャリアカウンセラーのメッセージ

「キャリア」「仕事」「就職・転職」に関する実情について、キャリアカウンセラーの立場から発信して参ります。

31.「ブルーオーシャン」的求人獲得の方法(4)

 最初の電話の目的は、「見込みリストに掲載されている各企業の採用窓口が誰か?」を知ることです。会社によっては、新卒同然の方かもしれませんし、あるいは社長かもしれません。無論、最初の電話で決裁権者に辿り着けば幸運ですが、最初はどんな役職の方でも構いません。まずは、窓口の方を「知る」ことによって、「相手」を知ってください。

 さて、その窓口の方が判明すれば、(いきなり電話をつないで頂けるケースもあれば、数回のアプローチの後、ようやくつないで頂けるかも知れません)、次は「その次のアクションの布石を打つ」ことが目的です。

 

「突然のお電話で大変失礼致します。私は○○と申しまして、現在、○○といった分野で求職活動をしているものですが、御社の××といった事業で人材のニーズや採用のニーズがございましたら、ご検討頂けないかと存じまして、大変失礼ながらお電話差し上げた次第ですが・・」

 

と切り出して頂きまして、先方の「採用ニーズ」を伺って下さい。全く「無い」のであれば、一旦、丁重にお詫びしまして、終わりです。万が一、何らかのニーズがあるようでしたら、

 

「では、小職の履歴書・職歴書を○○様宛に早急に送付致しますので、ご検討頂けましたら幸いです」

 

で終わるか、

 

「では、大変厚かましいお話ですが、一度、○○様のご都合の良い時に訪問(あるいは面接)といった形でお時間頂けましたらと存じますが、いかがでしょうか」

 

と、「布石」を打つまでが、この段階の目的です。(ただし、いきなり「面接」の設定はかなりの話術と幸運が必要ですので、一般的には履歴書・職歴書送付でとどめておくほうが無難かもしれません)

 

 一方、先ほど、採用ニーズ無しで断られた先でも、もしメールアドレスがサイトなどに記載されているのであれば、迷わず、アプローチです。あるいは住所はどこの会社にも記載されているので郵送でも結構です。

 

「○○様

先ほど、お電話でお時間頂きました○○です。急なお電話にご対応頂きました件、深く御礼申し上げます。採用ニーズが無いとのことで承りましたが、

万が一、御社で中途採用を行う際に、是非、候補に加えて頂けましたらと存じまして、失礼ながら、小職の経歴書類をご送付致します。何卒ご査収頂けましたら幸甚です」

 

といった内容で「履歴書、職歴書、送付状」を添付して送ることをお奨めします。(実は、このような形でも、後日、先方から連絡が来ることがあるそうです。)。その送付書類については、後日詳しく述べます。

 

 こういったアプローチで採用担当者の方に辿り着ける確率は「1割もあれば大成功」です。

 これを見て「そんなことできるわけないやろ」とか「それをするのが人紹(人材紹介の略です)のお前の仕事やろうが!!」とのお叱りも頂きそうですが、転職や再就職活動を本気でするということは、実はこのような地道なことを継続することに他なりません。

 見込みリストが100件あって1割の10件の採用窓口の方につながれば、少なくとも「ブルーオーシャン」的求人が最大10件得られる可能性が眼前にあるわけです。

 リクナビハローワークの求人に10件応募しても、ほとんどの方は選考の土台にすら乗らない時代に、決して悪い話ではないと思いますが、いかがでしょうか。

  いつまでも、サイトを眺めるだけの「無駄な」転職活動で、時間を「浪費」するだけでなく、給付金やら再就職支援やらの国民の血税すらも「浪費」しているのであれば、そろそろ違った転職や再就職活動を行ってみるのも一案と思いますし、現にこのようなことを実施している方が多くおられるという事実は知って頂きたいとも思います。


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