キャリアカウンセラーのメッセージ

「キャリア」「仕事」「就職・転職」に関する実情について、キャリアカウンセラーの立場から発信して参ります。

35.「ブルーオーシャン」的求人獲得の方法(8)~窓口の方へ挨拶・商談及び顧客ニーズの再抽出 その1~

 サブタイトルで、「~窓口の方へ挨拶・商談及び顧客ニーズの再抽出~」と書きましたが、これは法人営業の一場面を想定したものであり、転職活動においては「面接」の場面であるのは言うまでもありません。

 ところで、一生懸命にテレアポもして、企画書(応募書類)も作ってフォロー電話もしたけど、「いつになったら、お前の言うブルーオーシャン的求人に到達できるのか?」と思われるかもしれませんが、「面接」の場が設定できた段階で、すでに「ブルーオーシャン」的求人が獲得できていると思って頂いて結構です。

 考えてみると、中途採用の求人票として表に出ていない所から、何故か「面接」の場面が設定できたわけですから、これはたいしたものです。正確に申しますと、採用側の人材に対する潜在的需要を顕在化させたということでしょうか。いずれにせよ、ここまで到達すればかなりの確度で内定まで行けるそうです。

 おそらくこの段階では、求職者の経験やスキル・人脈などの「プロフェッショナル・スキル」は採用側のニーズを満たしているはずです。(なので、書面上OKということで面接が設定されているはずです。)よって、ここではその候補者が人物として会社や組織、あるいは入社後の上司になる方と合うかどうか?といった点が基準になります。(いわゆるヒューマン・スキルがマッチするかどうか?です。)この点を意識して、せっかく獲得した「ブルーオーシャン」的求人を「内定」にして頂きたいものです。

 さて、前置きが長くなりましたが、ここでの求職者側の目的は、もちろん、自己のアピールや売り込みもありますが、繰り返し述べる通り、できる営業マンは必ず、

 

「相手のニーズや課題を聞いてから、その後、自社製品や商品を説明し、そのことによって相手のニーズや課題がクリアになるというパターンで商談をまとめていく」

 

わけです。無論、面接時の先方の質問には答える必要はありますし、志望動機や退職理由といった回答の準備は必要ですが、それは、巷の面接対策本や、面接対策を得意とする人紹(人材紹介会社の略です)のコンサルに聞いて頂ければ事足りるかと存じます。

ここでは、「相手の課題やニーズの再抽出」を行うことだけ触れます。この段階に到達するまでに、下調べや電話でのアプローチによって、ある程度の採用側の課題やニーズはつかんでいるはずです。

 よって商談(ここでいう面接)の場でも、その点にフォーカスし、且つ、「私を採用すると、その課題やニーズが解決できるので『得』ですよ」とか、究極的には「私を採用すると2000万円くらいのコストになりますが、5000万円の粗利をもたらすことができますよ」といった「イメージ」を採用側に持って頂くことが重要です。

 ただ単純に、

「私は責任感があります。」

「私はコミュニケーション能力に長けています。」

「私はマネジメント能力があります。」

 

といったお題目を並べることが「自己PR」と誤解し、無目的、無意識に20代前半の就活生同等の主張をされる方と、

 

「業界誌に掲載されていた御社社長のコメントでは『5年間で販路を倍にする』という目標を掲げられていましたが、私の今までの関西地区の人脈、顧客にアプローチすることで20社~30社(この数字が妥当かは不明ですが)は、御社の見込み客として加えることが可能です。」

 

という方と、どちらを採用するかは一目瞭然です。助成金狙いの派遣スタート採用でもしない限り、前者を採用する経営者はいないでしょう。

 

次回に続きます。


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